医師のカード体験ノート

年間500万円使うなら旅行向けカードはどれ?海外手数料・マイル・無料宿泊を7枚で比較

海外でもプラチナプリファードを使っている私が、旅行向けカードへ乗り換えるとしたら何を選ぶか。今回は、年間500万円の決済、そのうち海外利用60万円という条件で考えてみます。

旅行は年3回ほど、アジアを中心に、少し遠出をするならハワイなどを想定しています。2人で泊まるホテルは1室1泊3万〜4万円、一人なら1万円前後が普段の目安です。一方、無料宿泊では、普段より上のホテルを体験する楽しみも大切にしたいと思っています。

結論からいうと、マイルと宿泊を組み合わせるならマリオット、ホテル滞在を中心にするならヒルトン、旅行サービスを幅広く使うならアメックス・プラチナが検討対象です。ただし、投資に回せるポイントを重視する今の私にとって、年会費だけでメインカードの乗り換えを決めることはできません。

この記事は各カードの保有・宿泊体験談ではなく、公式条件と私の旅行スタイルを使った比較です。情報確認日:2026年10月6日。金額は税込。入会キャンペーンを除き、必要な利用条件を満たして毎年更新する場合を試算しています。

比較の前提:年間500万円に海外60万円を含む

項目今回の条件
カード決済年間500万円=国内440万円+海外60万円
海外60万円の扱い海外事務手数料を含む円建て請求額。現地通貨決済を想定
クレカ積立500万円とは別。月10万円、年間120万円
宿泊2人で1室。国内旅行や金・土・日曜日の無料宿泊も利用可能
マイル近距離はエコノミー。遠距離は貯めてビジネスクラスも検討
乗り換えの目安年会費などを引いた後で、現在より年5万円程度の優位性

500万円は、各カードで通常のポイント付与・年間利用特典の集計対象になる支出として置いています。税金・公共料金・電子マネーチャージなどの減額・対象外取引、国内特約店、系列ホテル直接決済の上乗せは含めません。端数処理、売上到着日、集計期間によって実績は変わります。家族カード、ラウンジ、保険、ステータスの価値も一律の金額には換算しません。

7枚の年会費と無料宿泊を比較

カード(以下略称)年会費無料宿泊の主な条件
プラチナプリファード33,000円本比較で計上する継続無料宿泊なし
マリオット通常34,100円年間250万円+継続:1泊/50,000ポイント相当まで
マリオット・プレミアム82,500円年間400万円+継続:1泊/75,000ポイント相当まで
ヒルトン通常16,500円年間150万円+継続:週末1泊
ヒルトン・プレミアム66,000円継続1泊+年間300万円利用で追加1泊:合計週末2泊
アメックス・プラチナ165,000円継続1泊+年間500万円利用で追加1泊:合計2泊
アメックス・ゴールド・プリファード39,600円年間200万円+継続:1泊

マリオット2枚はMarriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カードと同プレミアム・カード、ヒルトン2枚はヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カードと同プレミアム・カードです。「アメックス・プラチナ」は個人向けのプラチナ・カードを指します。

無料宿泊は、決済したその場でもらえる特典ではありません。更新後の年会費支払い、発行時期、有効期限に注意が必要です。アメックス・プラチナの2泊目は、2026年6月30日以前の入会・切替者では2026年7月1日以降の入会・切替応当日から集計開始となるため、既存会員全員が今すぐ2泊を使えるわけではありません。

マリオットは必要ポイントが上限内に収まる日程・客室が基本で、現金価格が高いからといって対象になるとは限りません。ヒルトンの無料宿泊は金・土・日曜日の夜、対象ホテルのスタンダードルームに空室がある場合が条件です。アメックスのフリー・ステイ・ギフトは指定ホテル・指定条件で利用し、除外日や追加料金もホテルごとに確認します。

出典:マリオット提携カード比較、マリオット無料宿泊、ヒルトン提携カード比較、フリー・ステイ・ギフト

海外60万円:手数料とポイントは分けて考える

カード海外事務手数料率海外60万円分の獲得目安
プラチナプリファード3.63%18,000 Vポイント(通常1%+海外2%)
マリオット通常/プレミアム3.5%各18,000 Marriott Bonvoyポイント
ヒルトン通常/プレミアム3.5%12,000/18,000 Hilton Honorsポイント
アメックス・プラチナ3.5%18,000 MRポイント(必要な登録済みの場合)
ゴールド・プリファード3.5%6,000 MRポイント(通常の外貨決済)

MRはメンバーシップ・リワードの略です。マリオット通常カードは国内の通常決済では100円につき2ポイントですが、外貨決済は3ポイント。アメックス・プラチナの外貨決済3ポイントには、メンバーシップ・リワード・プラスと海外利用ボーナスポイントプログラムへの登録が必要で、ボーナス上限もあります。ゴールド・プリファードを海外で使えば一律3ポイントになるわけではありません。

60万円を手数料込みの請求額とすると、含まれる手数料の概算は「60万円×手数料率÷(1+手数料率)」。プラチナプリファードで約21,017円、アメックス各カードで約20,290円です。これは各社の基準為替レートの違いを含まない、手数料部分だけの比較です。

プラチナプリファードの18,000ポイントを1ポイント=1円で使う場合、海外分の手数料との差は約3,017円の負担になります。「海外3%還元だから為替手数料がなくなる」という理解は正確ではありません。また、ホテルポイントの3ポイントを3円とは扱えません。現地で日本円決済を選ぶDCCは換算条件が別になるため、本計算の対象外です。

出典:三井住友カード:海外利用の換算、アメックス:外貨決済の手数料、MRプラスと海外利用ボーナス

年間500万円で貯まるポイントとマイル

カード年間ポイント目安マイルへ回す場合の一例
プラチナプリファード102,000 Vポイント今回は投資等に使う1ポイント=1円で評価
マリオット通常106,000ポイント105,000ポイント→40,000 ANA/JALマイル、1,000ポイント残
マリオット・プレミアム150,000ポイント150,000ポイント→60,000 ANA/JALマイル
ヒルトン通常100,000ポイント10,000 ANAマイル
ヒルトン・プレミアム150,000ポイント15,000 ANAマイル
アメックス・プラチナ62,000 MRポイント通常条件では年間40,000 ANAマイル+22,000ポイント残
ゴールド・プリファード50,000 MRポイント通常条件では年間40,000 ANAマイル+10,000ポイント残

プラチナプリファードは国内44,000+海外18,000+継続特典40,000=102,000ポイント。継続特典は現金のキャッシュバックではなくポイントです。積立36,000ポイントはこの表には含めず、後で別に考えます。マリオット通常は国内88,000+海外18,000=106,000ポイントです。

マリオットからANA・JALへは基本3ポイント=1マイル。60,000ポイントごとの移行で5,000ボーナスマイルが付く条件を使っています。年間の端数も毎年すべて同じ効率で交換できるとは限りません。ヒルトンからANAへは10,000ポイント=1,000マイルなので、航空券目的だけで選ぶより、ポイント宿泊を中心に検討する方が自然です。

アメックスのANA移行はMRプラス登録時1ポイント=1マイルですが、通常の年間移行上限は40,000マイル。ゴールド・プリファードはANAコース年間参加費5,500円が別途必要で、プラチナは無料です。MRプラスはゴールド・プリファードでは無料・自動登録、プラチナでは無料登録できます。一時的な移行キャンペーンは年間モデルに算入していません。

無料宿泊券と、決済で獲得したポイントは別の特典です。ただし、獲得ポイントをマイルに移したら、その同じポイントでホテルにも泊まったことにはできません。

出典:ANA:マリオットから移行、JAL:マリオットから移行、ANA:ヒルトンから移行、アメックス:移行先とレート、ANA移行上限、ANA移行参加費

無料宿泊は1泊いくらと評価するか

マリオットやヒルトンの系列全体について、同じ日程・人数・客室・食事条件で比較できる平均宿泊単価は、今回の調査では確認できませんでした。そこで以下の3.5万円・5万円・8万円は、実測平均や予約可能な価格ではなく、価値を判断するための仮定として使います。

3.5万円は私の普段の2人旅の予算の中間、5万円と8万円は特別なホテル体験の評価額です。高い料金の日に特典用の空室があるとは限らず、マリオットでは必要ポイント上限にも収まる必要があります。

カード未使用:0泊1泊3.5万円評価1泊5万円評価1泊8万円評価
マリオット通常:1泊−34,100円+900円+15,900円+45,900円
マリオット・プレミアム:1泊−82,500円−47,500円−32,500円−2,500円
ヒルトン通常:1泊−16,500円+18,500円+33,500円+63,500円
ヒルトン・プレミアム:2泊−66,000円+4,000円+34,000円+94,000円
アメックス・プラチナ:2泊−165,000円−95,000円−65,000円−5,000円
ゴールド・プリファード:1泊−39,600円−4,600円+10,400円+40,400円

この表は「無料宿泊の評価額×使えた泊数−年会費」だけの比較です。ポイント・海外手数料・航空券クレジットなどは含みません。2泊のカードで1泊しか使わなければ、その分を減らします。現金でこの金額が戻るわけではありません。

普段なら3.5万円のホテルを予約する人が、無料で8万円のホテルに泊まれたとします。その体験には8万円に近い満足を感じても、家計の節約額は通常の予定宿泊費3.5万円を基準に考える方が堅実です。私のように一人旅なら1万円前後を選ぶ場合は、さらに差が大きくなります。追加の交通費や食事代が発生する旅行なら、それも差し引きます。

マイル+無料宿泊で、年会費を引くとどうなる?

使い方をそろえるため、次はホテル系ポイントも含めて前の表のマイルへ交換し、1マイルを仮に2円、無料宿泊を1泊5万円と評価する場合を計算します。2円は保証レートではありません。税金・燃油サーチャージ等を差し引いた実際の航空券節約額が1マイル2円になると仮定しています。

計算は「使うマイルの評価額+無料宿泊評価−年会費−海外手数料−必要なANA移行参加費」。Vポイントのみ1ポイント=1円で評価します。未移行の残ポイントは保有価値が残りますが、未使用分として下表に加算しません。ホテル無料宿泊を使わない場合も並べます。

カード無料宿泊なし所定の無料宿泊を全泊使用
プラチナプリファード+47,983円+47,983円
マリオット通常+25,610円+75,610円
マリオット・プレミアム+17,210円+67,210円
ヒルトン通常−16,790円+33,210円
ヒルトン・プレミアム−56,290円+43,710円
アメックス・プラチナ−105,290円−5,290円
ゴールド・プリファード+14,610円+64,610円

これは使い方を限定した試算で、カードの総合ランキングではありません。ヒルトンに不利に見えるのは、ホテルポイントをマイルに移す条件だからです。例えば、ホテル予約時に実際に1ポイント0.5円分の宿泊費を節約できるなら、通常カードの10万ポイントは5万円、プレミアムの15万ポイントは7.5万円。無料宿泊を各1泊・2泊、1泊5万円で使った場合の同じ計算は、それぞれ約63,210円・88,710円になります。0.5円も仮定であり、予約画面の現金料金と必要ポイントから確認する必要があります。

マイル価値を1円と見るなら、表のマリオット通常は4万円、プレミアムは6万円、アメックス2枚は各4万円評価が下がります。逆に高い価値で使えれば上がります。特典航空券の予約が取れない、宿泊券が失効する場合に、表の金額をそのまま利益と考えることはできません。

プラチナの10万円分の航空券特典は、私には使える?

アメックス・プラチナには、年間500万円以上の対象利用と継続で10万円分のエアライン・クレジットがあります。ただし、アメックス・トラベル オンラインで、1回30万円以上の海外航空券を事前予約・決済することが条件です。進呈から1年間の有効期限もあります。

前の表には、この10万円を含めていません。もともと購入する予定の航空券に満額使えて、他の予約経路との価格差もないなら、プラチナの試算は約−5,290円から約94,710円へ改善します。反対に、安いLCCを数回買うだけでは条件を満たせないことがあります。クレジットのために高い航空券を買えば、その増額も差し引くべきです。マイル航空券と、クレジットで購入する航空券の節約を同じ便で重ねて数えることもしません。

ゴールド・プリファードにも継続時のホテル予約用10,000円分トラベルクレジットがあります。指定サイト・事前決済などの条件があり、無料宿泊と同じ予約に重ねて評価せず、別の有料宿泊で実際に節約できた分を追加する考え方にします。今回の数値表には算入していません。

出典:エアライン・クレジットの条件、ホテル予約用トラベルクレジット

アジアのエコノミーと、ハワイのビジネスを想定する

ANA国際線特典航空券の公式チャートから、レギュラーシーズンの例を挙げます。以下は1人分で、往復は往路・復路とも同じシーズンの場合です。

区間・クラス片道往復
日本⇔韓国・ロシア1:エコノミー7,500マイル15,000マイル
日本⇔ハワイ:エコノミー20,000マイル40,000マイル
日本⇔ハワイ:ビジネス42,500マイル85,000マイル
日本⇔北米:ビジネス52,500マイル105,000マイル

年間4万マイルならハワイのエコノミー往復1人分が一つの目標、年間6万マイルなら2年分でハワイや北米のビジネス往復1人分に届く計算です。ただし、空席、運航路線、シーズン、マイル有効期限が条件となり、2人なら必要数も2倍です。税金や燃油サーチャージなどは別に支払います。

私のように近距離ではLCCでもよい場合は、ANAの通常航空券価格だけでマイル価値を計算せず、実際に選ぶLCCの手荷物等を含む総額とも比べます。ビジネスクラスは高い円換算価値が出ることがありますが、もともと買う予定がない席なら、家計の節約額とアップグレード体験の価値を分けたいところです。

出典:ANA国際線特典航空券:シーズン・必要マイルチャート

今の私なら、年5万円の差をどう判断するか

今回、積立を除いたプラチナプリファードの基準値は、102,000ポイント−年会費33,000円−海外手数料約21,017円=約47,983円でした。月10万円の積立で年間36,000ポイントを得る条件も維持できるなら、合計は約83,983円です。投資に回した後の運用益・損失は計算していません。

したがって、プラチナプリファードを完全に置き換え、積立還元も失うケースでは、私の「年会費を引いた後で年5万円の優位性」という目安は、旅行カード側で約133,983円の実利用価値が得られるか、という比較になります。別のカードで積立を続けてポイントを得る場合は、その純増減と年会費を加えて再計算します。旅行用メインを変えても、証券口座やNISAまで必ず移す必要があるわけではありません。

マリオット通常は年会費を抑えつつ、マイルと無料宿泊を組み合わせられる点が候補になります。プレミアムはマイル獲得量と無料宿泊上限が増えますが、年会費差48,400円に対して、私の旅行回数で追加の価値を使えるかを見たいところです。

ヒルトン通常は年1泊の体験を比較的低い年会費で得る選択肢。プレミアムは、週末2泊に加えて獲得ポイントもホテルへ回す使い方が合います。私の場合、国内の週末も使えるため、日程面では検討しやすい条件です。

アメックス・プラチナは2泊と航空券クレジットを使い切れる旅程なら検討余地があります。ただ、LCC中心の年は航空券特典を満額評価しにくく、年会費165,000円は重くなります。ゴールド・プリファードは年会費39,600円で1泊を持ちつつ、ANAマイルも考えられる中間の選択肢です。

現時点では、使い慣れた利用通知、Vpassの見やすさ、Vポイントを投資に使えることも、私にとって大切です。無料宿泊に惹かれるからこそ、まず泊まりたいホテルと日程を置き、予約可能性と自分が払ってもよい金額から評価したいと思います。旅で得たい体験に比重が移ったとき、カードの選び方も変わっていくはずです。

私がメインカードを乗り換える際の判断基準は、プラチナプリファードから乗り換える条件で紹介しています。

無料宿泊付きカードの補足と確認先

今回の7枚以外では、ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードやアメックス・ビジネス・プラチナにも継続時のフリー・ステイ・ギフトがあります。今回は個人のメイン決済を中心に比較したため、別の商品条件や事業用カードまで同じ表に混ぜていません。

年会費の確認先:アメックス・プラチナ/ゴールド・プリファード/ヒルトン通常/ヒルトン・プレミアム。そのほかの公式出典は各節に記載しています。

確認日:2026年10月6日。特典・年会費・ポイント付与条件は変更される場合があります。年間利用の締め日、対象外取引、無料宿泊の対象ホテルと空室、航空券の必要マイル・諸費用は、申し込みと予約の時点で公式案内をご確認ください。

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